今月のコラム

寒さ対策

昨年は震災という未曾有の大災害に遭遇し、今だ不自由な生活を強いられておられる皆様には、心よりお見舞い申し上げます。本年も、スタッフ一丸となって皆様の大切な家族の健康を守るべく、頑張りますのでよろしくお願いいたします。
 
さて、皆様、寒い日が続いていますが゛いかがお過ごしですか?
この季節は、ヒトのインフルエンザ同様、イヌもネコも呼吸器の感染症が多く見受けられます。寒さには、比較的強い動物ですが、高齢や幼弱の子達は感染すると肺炎を併発して、重篤な症状に陥ることも少なくありません。予防接種はもちろんのこと、暖かい部屋から急に冷たい外に出て激しい運動をさせると、呼吸器にはかなりの負担がかかりますので散歩に出る際は暖かい日中にするか、徐々に外部気温に慣れさせてからペースを上げるように心がけてください。

犬の社会性

2011年10月のコラム
こんにちは、獣医師の澤田です。

涼しくなり過ごしやすくなって来ましたね。

さて、今日は犬とのコミュニケーションの話です。

犬は人間と一緒に暮らすうちにいくつかの言葉を覚えますが、他にも指さし、目くばせ、視線による合図なども理解します。

また、犬は無表情の人間の写真よりも、笑顔の人間の写真に興味を持つ事が実験で示されています。

犬の原型と言われるオオカミを訓練しても同じ能力を示さない事から、これらは犬が人間社会に溶け込む中で独自に身につけたものと言えそうです。

日々の生活や遊び、しつけを通して様々な方法でコミュニケーションをとってみてください。

「地域猫」を知っていますか?

2011年8月のコラム

みなさんは「地域猫」活動という言葉を聞いたことがありますか?

地域猫とは「特定の所有者がいない猫で、かつその猫が住み着く地域の猫好きな複数の住民たちの協力によって世話をされ、適切に管理されている猫」と定義されています。この適切に管理されているか否かが「野良猫」との大きな違いになります。

実際は以下のような管理がされているようです。

1.個体数を増やさないよう避妊去勢を行う(手術した印として耳の先端にV字カットする)

2.健康管理を行い、伝染病や寄生虫の蔓延を防ぐ

 

3.公共の場所など、糞の処理を行う

4.寝床や給餌場所を決め、それ以外の場所でむやみに食事を与えない


このような管理をすることで、糞尿問題や発情期の鳴き声、喧嘩、敷地を荒らすなどのトラブル防止につながります。この活動を通して最終的にはその地域の人と猫とが共存できる社会づくりが期待されています。

しかしながら、この活動には自治体および地域住民全員の理解と協力が必要で、まだまだ解決しなければいけない点があり地域によって対応はさまざまだそうです。

ちなみに富士市では野良猫の個体数管理の一環として、数年前から猫の不妊手術に対して助成金制度が施行されていて、野良猫の減少にある一定の効果が出ているようです。

私個人としては、この「地域猫活動は動物愛護と野良猫のトラブル防止の双方に効果のあるものと考えており、ぜひ人と猫とがうまく共存できる社会が構築されればいいなと思います。

みなさんも家の周りに耳の先がV字にカットされた猫を見かけたら、「地域猫」かもしれないので温かく見守ってください。(獣医師 渡辺)

グル子の夏バテ対策

2011年7月のコラム

今年は早くも梅雨明けしたために、暑い日が続いています。

当院で看護婦さん達が行っている『グル子の夏バテ対策』を紹介します。


1.小屋の位置を日陰に移動しました。

2.なるべく散歩時間を夕方に変更しています。

3.首に保冷剤入りのバンダナを巻いています。

4.氷入りの水を飲ませています。

5.犬用のスポーツ飲料水を凍らせて食べています。

6.あと定期的な水浴びをさせています。

少しは参考になりましたか?

飯島でした。


災害時のペット対策は万全ですか?

2011年4月のコラム

皆さん、こんにちは。獣医師の杉山です。
3月11日(金)に発生した東関東大震災に被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。当院としましても義援金をはじめ日本小動物獣医師会を通してペットシーツやフードなどの支援物資を送りました。
復興には長期間を有すると思われますので、地道に支援をしていきたいと考えています。
一日も早い復旧復興をお祈りします。

さて、みなさんは災害時のペット対策は万全ですか?

例えば静岡県では「県被災動物救護計画」「避難所のペット対策マニュアル」を策定しホームページにて公開しています。
大規模災害発生時はペットの住居スペースへの持ち込みは禁止されており、飼い主が責任を持って飼育することが原則です。
よって上記のようなマニュアルに基づいてペット用物資の配布、ペットの治療、一時預りや里親探し等のペットに関する相談を受け付けます。是非ご一読ください。

また、万が一に備え数日分の水と食料の確保、マイクロチップ等の埋め込み、各種予防注射はもとより、ゲージにて過ごせるような訓練を日頃からしておくことを勧めます。

クリックするとPDFをご覧いただけます。
・県被災動物救護計画
・避難所のペット対策マニュアル

動物にとって大切な水

2011年3月のコラム


こんにちは、獣医師の澤田です。
徐々に暖かくなり、日も長くなってきました。
さて、今回は水の話です。

人間と同じように犬や猫も体の約60%は水で出来ています。
水は血液や体液として全身を巡りながら酸素や栄養分、ホルモンなどを体の隅々まで運んでいます。
また、毒素や不要な成分を尿として体の外に排泄します。
他にも、涙として目を保護したり、体温調節に関わるなど重要な役割を果たしています。

一日に飲む水の量は季節(夏に多く冬は少ない)や運動量、ご飯の種類(ドライフード、水分の多い缶詰)によっても変わりますが、犬で体重1kg当たり40~60ml、猫で体重1kg約当たり20~45mlぐらいです。
水を飲む量が少なすぎると尿が濃くなり尿結石のリスクが高くなりますし、逆に正常の2~3倍以上飲んでいる場合は子宮や腎臓、ホルモン等の病気に罹っている場合があります。
ペットボトルを利用すれば簡単ですので、健康の指標の一つとして我が子の飲水量を計ってみるとよいでしょう。
最後に、一見健康に良さそうに思えるミネラルウォーターは結石の素になるミネラルが多く含まれますので、特別な目的のない限り水道の水を与えましょう。また、牛乳や煮干し等もミネラルを多く含みますので与え過ぎには注意しましょう。


尻尾(しっぽ)の役割

2011年2月のコラム

こんにちは。毎日寒いですねぇ。お布団から出るのが苦痛です。
今回は尻尾(しっぽ)のお話です。

しっぽは脊椎動物全てに付いていてその役割は色々です。大きく分けてみると、

1. バランスをとる
走る時や高いところに飛び上がる時や水中など、しっぽが舵の役目を果たし、方向を変えたりバランスをとったりします。
ライオンやチーターなどは狩りの時に全速力で走るので、しっぽをうまく使って獲物を追いかけます。

2.コミュニケーションをとる
しっぽの動きによって感情を表現します。
犬は嬉しい時や警戒している時には大きく振ります。猫は嬉しいとき、ピンとまっす
ぐ上に立てます。逆におびえている時は丸めて隠します。

3.防寒
動物は寒いときは丸くなって寝ますが、この時しっぽを鼻の上に乗せ、冷たい空気が直接入ってこないようにしています。

他にもあります。猿など木の上で生活する動物はしっぽを使ってぶら下がります。カン
ガルーは立ち上がるときに太いしっぽで体をささえます。鹿は仲間の居場所を確認するために役立ちます。

しっぽの色も大切で、ビーグル犬のしっぽの先端は白いのですが、これは人間がイノシシなどの狩りをするとき、獲物を追って藪の中に入っていった犬たちを誤って撃たないようにするための目印となります。

しっぽも調べるとおもしろいですね。ちなみにパンダのしっぽは何色だかわかりますか?私は子供の頃からずっと黒だと思っていたのですが、実は白いんですよ。驚きでした。今度上野動物園にパンダが来るので、見てみようと思います。

 獣医師 石井


肉球は動物の靴のようなもの

2011年1月のコラム

あけましておめでとうございます。
今年も皆さんにとって良き一年になるよう、サポートしていきますのでよろしくお願い致します。

先月、日本平動物園の人気者であるホッキョクグマのロッシー君が休養をとってしまったのはご存知でしょうか?
原因は動きすぎによる肉球の損傷で、春に続いて2回目だそうです。早く元気になってくれるといいですね。
肉球は食肉目(犬や猫の仲間)の動物の足裏部に見られ、厚い表皮と柔らかい脂肪球(脂肪と弾性繊維)から出来ています。主な機能は歩行時の衝撃から足裏を守ることや獲物を捕る際に足音を消すことと言われています。例えるなら靴みたいなものですね。
そのため、肉球が損傷すると体重が支えられなくなり歩行困難になってしまうので、動物たちにとって非常に大事な部位と言えるでしょう。
実際、過去に足先の怪我で肉球が欠損してしまい歩行困難になってしまった子もいました。

肉球は怪我の他、固い地面などで急に止まった際に擦れて損傷することが多いので、皆さんのワンちゃんネコちゃんも気をつけてあげてくださいね。

最後に余談になりますが、肉球(にくきゅう)って響き、そしてあのプニプニしているさわり心地…いいですよね~(^-^)仕事から帰った時、家の猫の肉球をついつい触って癒しを求めてしまいます。ちなみに、写真は病院の猫(ミケ♀)の肉球です。

獣医師 渡辺



獣医になる上で何が大切ですか?

みなさん、こんにちは。獣医師の飯島です。

今日は、地元大渕中学校の2年生が職業体験にみえました。
皆さんが中学生の頃はこのような課外授業がありましたか?
将来の進路のための一環だそうですが、毎年3名ずつをお招きして見学やお手伝いをしてもらっています。今日の生徒さんは3名中2名が将来は獣医さんになりたいそうです。
このような体験を通して、将来に向けて大きな夢を持って欲しいものです。

生徒さんには「獣医になる上で何が大切ですか?」と質問されます。

動物が好きであることは言うまでもありませんが、最も尊重すべきことは人への気遣いです。
なぜなら動物達は話せないのでその代弁者である飼い主さんの気持ちを、一番に理解しなければならないからです。そして家族の一員である動物たちのために、全力で仕事に当たることこそが私たちの努めであり、誇りであると考えます。

話は変わりますが当院の供血猫である『クロ』が先日スタッフに看取られながら亡くなりました。
彼はたくさんの猫ちゃんたちを救ってくれました。開院の翌年に迷い猫で当院に来ましたから16才でした。当院のスタッフでは山本、山口、貝澤の次の古株で私の大先輩でした。
スタッフ一同ご冥福をお祈りします。

胃内異物と腸閉塞の診断と治療

こんにちは。獣医師の杉山です。

今年の夏は猛暑が続いただけに、秋を飛び越えて急に冬になってしまったようですね。
体調管理には十分注意を払ってください。

さて、今回は胃内異物と腸閉塞の後編です。これらを引き起こす原因はすでに前編で述べましたが、今回は診断と治療についてお話します。
診断は原則的にレントゲンを用いますが単純に撮影しただけではっきりと診断されるケースは半分もありません。
石や金属であれば容易ですが、布やビニールなどは映りませんのでバリウム造影をします。診断が下ると脱水の補正を行い早期に手術をしなければなりません。
胃の中の異物ですと経過は比較的順調ですが、腸管の場合は十分な注意が必要です。
腸管が血行障害を起こして壊死してしまうとその部分を切除して良い部分同士をつなぎ合わせるという手技が必要で、これには高度な技術と、厳重な術後管理が必要となります。
動物はこのような事故を起こした原因を認識しません。
過去に石を食べて開腹手術を3回行ったケースもあります。これらの事故を予防するには日頃の飼育環境の管理が最も重要です。
たとえ動物専用のおもちゃであっても体格に不釣合いなものや壊れたものは速やかに交換しましょう。


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